2011-10-06

Q27 忌野清志郎の言葉についてどう思いますか?





Q27 キヨシローがこんなこと言ってるそうです。どう思いますか? 鷹の目鷹さん

忌野清志郎bot (@kiyoshiro_bot)
11/09/24 21:55 "きみのパパもママも"、「バンドマンなんかに、うちの娘はやれません。」って、言ってる。そんなの変だよ。ちゃんとした職業なのに。ちゃんとしてるよ。精いっぱい、やってるんだからね。ステージに立った時、ぼくは、精いっぱいだぜ。

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A27 鷹の目の目


忌野清志郎ほどの男がぬるいことを言うなあ。
これほんとにキヨシローの歌詞なの?

ぼくだってもし娘がいたら、バンドマンなんかに嫁にやりたくないね。

女遊び激しそうだし、酒に溺れそうだし、ドラッグだってやってそうだし、自滅的で、自堕落で、それを正当化して、そんでよっぽどの幸運か、飛び抜けた才能の持ち主じゃない限り、ほとんど金も稼がないだろう。

そんな野郎のところに大事な娘を嫁にやる親があるか!
あなたなら嫁にやりますか?
具体的にイメージしてから答えてね。もし自分に娘がいるとして、娘がイメージできないなら妹でも姪っ子でもいいです。
大事な子がいるとして、バンドマンなんかにほいほいと嫁にやりますか?

ほいほいやる親がいたとしたら、それは、その親自身が、中置半端に半グレで過ごした青春とも呼べないような青春時代にいまだにベトベトと執着と憧憬を抱えており、娘を通して旦那から熱いエネルギーを注いでもらえるんじゃないかという甘い甘い希望を描いているか、ただ単にバカなのかのどちらかです。

バンドマンがちゃんとした職業かどうか、そんな議論には意味がありません。ご両親が心配しているのは稼ぎです。ちゃんと安定した稼ぎを毎月毎月運んでくることができるか、大事な娘にお金のことで不憫な思いをさせる男ではないのか、安心して子育てできる環境を与えてくれる器のある男なのかどうか、もうそれだけです。

別に大金持ちである必要もなく、超エリートである必要もない、ただ、世間でまあ人様並みの生活を遅れるだけのお金を、淡々と稼ぎ続けてくれる男なのか、そうして大事なお嫁さんを守ることが最低限当たり前の旦那の役割なのだと、きっぱりと腹をくくれている男なのかどうか、もうそれだけを判断しようとしているのです。それだけが条件なのです。
あとのことは、当人同士がよければよい。親が心配することでもない。
そういうことなのです。

ずっと昔からそうであり未来もかわらずそうなのです。

で、バンドマンさんは、その最低限のささやかな親の願いを叶えてあげられるのでしょうか。

まずそこを明らかにしてから、ぬるい歌詞を吠えて欲しいと思うのです。

もちろん、このご時世ですから、やれますと断言しろとは言わない、態度を明らかにすればよしとしましょう。

おれはバンドマンなんだから安定なんて望まないでくれ、それもありでしょう。生き方は人それぞれあっていいのです。ロックンロールなのでしょうから。

それを否定するわけではない。だから、おれはこうやって生きる。それしかできねーけど、おまえ、ついてきてくれるか?
そう聞くのはもちろんアリです。それで、はい、わたしどこまでもついて
いくわ、だって、かっこいいあんたを見ていたいから!
となるのも大いに有り得ることです。二人で仲睦まじくロックンロールを生きてくだされば結構。

ところが、この歌詞を書いた人は、キヨシローですか、この人は、
「お父さん、お母さん、」と呼びかけている。「きみのパパもママも、」と呼びかけている。

あなた、彼女のご両親に理解されたいのですか。認められたいのですか。受け入れてもらいたいのですか。
それがロックンロールですか。

ステージで精いっぱい歌ってる。いいでしょう。疑いません。そしてそれは大事な仕事です。あなたにとっても大事でしょうし、聞く人にとっても命にかかわる、生命の息吹にかかわる、燃える情熱の存続の関わる大事な仕事だと言えるでしょう。あなたが本当に精いっぱいやっているなら。本当に精いっぱいやっているなら、こんなに大事な立派な仕事はない。

ぼくもそのような仕事に触れることを必要としています。

でも、本当に精いっぱいやっているなら、あなた、ご両親に認められる必要はないのではないですか。あなたとあなたの聴衆と、愛する女がひとり理解してくれればいいのではないですか。彼女をさらいにいけばいいのではないですか。それがロックンロールではないのですか。


おっと今晩は少し熱くなってしまったようです。
よもや誤解されることはないと思いますが、一応身の安全のために申し上げておきましょう。私は忌野清志郎のフアンです。

とくに彼が亡くなってから、思い出したようにいくつかの歌を聞き、ライブに行っておくべきだったと悔やんだ者のひとりです。

忌野さんが最後に徹子の部屋にお出になったときの様子に、こんなすごい人がいるのか、と胸がつまる想いをしたうちのひとりです。

こんなリアルな人がまだいたのか。

どうせ生まれたのなら精いっぱいリアルに生きようと、へらへらと笑いながら喉をからした清志郎。ぼくはあなたが好きです。

大ファンとは言えないかもしれないが、あなたのような佇まいはかっこいいと思います。

そして、そんなキ夜シローの甘い甘い歌詞をみながら、生きるのってやっぱ少し苦しいよねえ、とつぶやかずにはいられないのです。

生きるのは少し苦しい。ひとによってはいっぱい苦しい。もうそれはそう決まっていることなんだ。2500年前も同じだったんだ。ずっとずっとそうだった。そしてこれからも。

さて、ついついテンションをあげてしまったようです。まさか綺麗事を書いてしまったのではないですか。大丈夫ですか。綺麗事ほど人の役にたたないものはないものですから、

さて、もう寝ます!


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鷹の目Q&Aとは

誰からのあらゆる時空を超えた質問にも、時に宇宙的に、時に小市民的に,考え続けていく。それが質問者の役に立つかどうか、そんな事は知らねえぜ,とつぶやきつつも、役に立ってくれたらいいな、と願わずにはいられない,そんな秋です。

6 件のコメント:

  1. いいな〜 もっといっぱい鷹の目よみたい なー

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  2. と、きたもんだ。

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  3. 書いた後自分で落ち込んだw
    おれの中に両方の価値観があってぶつかってるんだな。

    自分はフリーに生きたいけど、
    自分の姉や姪は安定した収入のある人のところへ行ってもらいたい。

    ま、収入さえあればいいってもんじゃないんだけどね。
    でもお金がないっていうのもわかりやすい不幸だからね。
    できれば避けて欲しいわけで。

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  4. キヨシロもそういう両方があるから、
    ああいう感じになるんじゃないですかね〜

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  5. そうか。。きよしろも両方あったのか。
    そう考えるとまた違ったものがみえてくるね。

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  6. キヨシロの魅力ってそういう所でもあったでしょうからね。。色んなあり方を否定しない,みたいな。

    「昼間のパパはちょっと違う〜」…で始まる有名な歌や
    http://youtu.be/1-20RmXpTd0 (『パパの歌』)
    『サラリーマン』という曲もあります。

    バンドマンに対してだって,それ以外あり得ない,
    ってキヨシロが言わないから,いや、正確には,
    「お前はあきらめたのかい?」って責める気持ちはあるでしょうけど,
    でも状況は分かるよ,って言ってくれる,みたいな。
    バンドで食っていけなくってなくなくあきらめた人はまあそれで,
    救われるところあるんじゃないでしょうかね。

    キヨシロは,口では言わないにしても,雰囲気がやさしいですもんね。

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