2011-09-06

Q12 アメリカにあるおっぱいバレーについて教えてください





Q12 鷹さんは昔コンピューター技師の側面をお持ちだと聞きました。シリコンなんとか、とか、なんとかおっぱいバレーとか、なんとかいうところがあるらしいのですが、それって何なんですか? 場所の名前なんですか? 建物の名前なんですか?


A12 タカ飲め、タカ飲め,じゃんじゃん飲め、の答え

シリコンバレーだね。
コンピューター産業のメッカというか、発祥の地というか、場所だよね。
アメリカのカリフォルニアだよね。

でね、アラン・ケイなんだよね、ぼくが最初に憧れたのは。

アランケイっていうコンピューターのすごい人がいるわけよ。
MacのもとになったLisaっていうコンピューターをつくったひとなんだけど、
あ、もっというと、マウスとか、ウィンドウっていうものを開発したひとなわけ。
デスクトップというメタファーもたしか発明した。

もっと言うと、パーソナルコンピューターってことばを作った人であり、
いまのiPadみたいなものをもう40年くらい?前にスケッチしてて、ダイナブックと呼んで、
未来のコンピューターはこうなるだろうって言ってたのよ。
ジョブズだって、アランケイなくして、いまのAppleはつくれなかったはずなんだよ。

そのアランケイというひとに憧れた。コンピューターやりたてのころは。会社入りたてのころね。
「未来を予測する一番いい方法は、未来をつくることだ」って言ったのもアラン・ケイですよ。

マイクロソフトのせいでコンピューターの発展が50年遅れたっていったのもアランですよ。

で、アランケイなんかが言ってるのは、
コンピューターというのはなんでもできる機械なんだってことだよね。
コンピューターに限界があるとしたら、それは人間のメタファーの限界だっていうわけよ。
現時点ではまだまだ、いままでコンピューター以外でやってた営みを、コンピューターに移植してる段階だっていうわけ。
ワードだって、ワープロのメタファーだし、エクセエルだって紙で表計算してたときのメタファーだし、
iMovieだってスタジオ編集のメタファーだし、
メタファーっていうことばの使い方わかるよね?まあリアル世界でやってることをコンピューターの中に再現してるっていう意味だよね。

とにかくすべてアプリとかソフトとかメタファーなわけ。
で、アランケイがいうのは、そういうメタファーしてるうちはたいしたことないって。
リアル世界(コンピューターの外ってことね)をコンピューターに移植してるうちは、なんでもないって言うわけよ。本当に面白いものはでてこないって。
だから、生まれたときからコンピューター、しかも、いまよりもっと上出来なパーソナルコンピューターがあって、それをネイティブに使いこなす世代が現れて数十年たったときに、本当のIT革命が起こるだろうって言うわけ。
もう想像すらできないよね。メタファーじゃないコンピューターの使い方なんてさ。

まあ、そういうふうにあの頃憧れたなあ。


----------------------------
伊藤鷹の目Q&Aとは…
アルヨプロジェクトの頭脳、伊藤鷹があることないこと全ての質問に答えていく。
伊東鷹をしんじるなー!

2 件のコメント:

  1. アラン・ケイのあたり面白かった。
    自分もコンピュータに興味がいって面白かったのはあの辺というか
    なんだろうね、ワクワク感というかさ
    日本で言えばTRONが面白かったし
    Macがモノクロでやっているときに4096色だして、
    サンプリング音源を4chもっているAMIGAにやられ
    ちゃったし
    あの面白い時代は 若さ故なのか 時代がそうだったのか
    エサレン研究所も当時はそういう時空だったんだろうね

    返信削除
  2. 「残念な時代」

    アランケイの時代、ぼくはオンタイムで経験しているわけじゃないけど、本とか読んで雰囲気は伝わってくるよね。

    コンピューターというものが突然、開けて、このすごい機会を普通の人が自由に使えるようになったらどうなるのだろう!という夢を見た時代だったんだと思う。

    いまは大変残念な時代になっています。

    Facebookの創始者、マーク・ザッカーバーグも、天才天才ともてはやされていますが、彼が億万長者じゃなかったらどうでしょうか。
    ここ数年、いや数十年のコンピューターでの天才は億万長者じゃなきゃいけなかったのです。
    マイクロソフトのビル・ゲイツ、Googleの創始者、Facebook,最近のAppleも実は。
    一攫千金、アメリカンドリームの体現者としてもてはやされているのであって、今時の若者が、日本のマーク・ザッカーバーグになりたい、という時、それは、一発当てて億万長者になりたいということなのです。

    もちろん、面白くて革新的なWEBサービスを開発して世界を変えたい、という動機ももっているに違いありません。そこは疑わないのですが、残念なのはそういう若者ではなく、なんというか、コンピューター業界全体の空気感です。

    1円も儲からなくてもいいから、Facebookを超える革命を起こしたい、世界が変わる予感にドキドキしている、という人がどれほどいるでしょうか。

    いや、お金にこだわりすぎているのは僕なのかもしれません。きっとそうでしょう。
    また、マーク・ザッカーバーグを揶揄したいわけでもありません。

    ただ、なんか残念な気持ちがするんです。
    この現在、IT業界の(隠れた)天才たちがオフィスや大学で話しあっているのは、どうやって「当てるか」っていう話ばかりなのでしょうから。

    いや、そんなことはない、お前が知らないだけだ、という業界の人もいるでしょう。だったらそうごくうれしいです。わくわくさせてください。

    いまのIT業界、ただ、お金が動いている、それに人が群がっている、それだけなんじゃないか、って気がします。
    ま、それでいいんですけど、ぜんぜん。普通に健全なんですけど。

    当時のパルアルト研究所で予算を渋るゼロックス本社と戦いながら、日夜骨身を削っていたの理由は、予感するコンピューターの可能性にドキドキが止まらなかったからだと思うのです。


    自分が作り出すものが、自分さえも変えてしまうかもしれないという可能性の予感に。

    なんか、うまいこと言いすぎたきらいがあるので、そろそろ閉めます。
    いろいろ綺麗事を書きましたが、ただ、最近のIT界隈、若き億万長者が出たってなんだって、なんだかドキドキしねえな、というだけのことです。

    そんな時代に、ジョブズがひとり頑張っています。ジョブズはドキドキさせてくれています。

    返信削除