読者から質問がきました〜!
Q20 年下の女の子に「女子力を磨け」と言われました。“女子力”ってなんですか?
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A20 鷹の目鷹の心の目
今日は時間がないのでズバリお答えしましょう。
「女子力」とはズバリ、「媚びる力」です。
「はあ?媚びる力?」
こんなところに「女子力ってなんですか?」などと無邪気にも質問してくるあなたはきっと、そんな風に即座に切り返したことでしょう。
そして、
このように思考するのではないですか。
媚びることが女子力なら、わたし女子力なんていらない。そんなのくだらない、本質的なことじゃない、と。
そんなそこらへんにわらわらと転がっている男に媚びて甘えてうまいこと生きているチャラ子たちとはちがうのだよ、君、と。「ザコとは違うのだよザコとは」心のなかで叫んだことでしょう。
甘~~い。あまぁーーーい。甘い。あなたは甘い。
いまからそのことについて説明するので、耳カポでよく聞いてください。
おっとそのまえに、少し思い出話をさせてください。
あれは、もう何年も前のことですが、サークル仲間である、少し年上の友人の家に遊びにいったときのことです。
友人には5歳になる愛娘がいました。とってもかわいいのです。
ぼくが初めてその友人の家に遊びにいった日のことです。
ちなみに友人はその女の子の母親です。
それで、ぼくは、他の仲間達ととともに、サークル談義に花を咲かせていました。
そして、いつしか夜になり、5歳の愛娘ちゃんがもうおねむの時間ということになりました。
愛娘ちゃん(以後はマナちゃんと呼びます。)は、母親に促されてしぶしぶと寝室へ行きました。
いつまでもぼくらと遊んでいたそうでしたが、明日も幼稚園です。もう寝なければいけません。
「マナちゃん、早くパジャマに着替えてらっしゃい」母親がせかします。
マナちゃんは、おずおずと寝室に入っていきました。
そして、5分・・10分・・・15分・・・マナちゃんはなかなか出てきません。
おかしいと思って、母親が寝室をのぞきにいきました。
「マナちゃん、あんた何やってるの?なんでそんなものひっぱり出してるのよ!」
母親の驚いた声が聞こえてきました。
なんだろう?ぼくはちょっとひやひやして待ちました。
すると、母親が笑いながら寝室をでてきました。
「そして、ほら、じゃあ鷹の目くんに見せてあげなよ」
なんでしょう?
すると、マナちゃんがまたおずおずと少しうつむき加減でこちらへやってきました。
真っ赤なかわいらしいドレスのような服を着ていたのです。
何かの発表会とかで着るような、かわいらしい晴れ着でした。
しかし、パジャマというにはあまりにも場違いでした。
「あんた、鷹の目くんがいるからそれ着たでしょう。鷹の目くんに見せたかったんでしょう」
「あんたも女の子なんだねー(笑)」
その日その家では、男は鷹の目ひとりでした。
マナちゃんは恥ずかしそうにうつむいたまま、おでこにぱらりとかかる髪の毛を怒ったように繰り返し掻きあげていました。顔も少し赤らんでいたように思います。
マナちゃんは、ぼくに赤いドレスを来た自分を見せたかったのです。
おわかりでしょうか。
これが「女子力」です。
ぼくは、マナちゃんのあまりのかわいらしさに、胸がいっぱいになってしまいました。
「ほら、もういいでしょ、パジャマ着ておいで」
マナちゃんは赤面したまま少しふくれっ面で、寝室に帰っていきました。
この間、ぼくとマナちゃんは一度も目が合っていません。
ですが、ハートを鷲掴みにされ、せつないほどでした。
おかしいのと、愛らしいのと、ドキドキするのとで、なんだかふわふわと不思議な気持ちになってしまいました。
記憶が刻まれたのです。
どうですか。わかりますか、そこのふてくされたひとよ。
年下の女の子に「女子力を磨け」と言われて、憤慨しているあなたよ。
もちろん、ここでお見せした女子力は非常にハイレベルな女子力で、
大人になるに従って、なかなか発揮できなくなります。
その代わり、様々な趣向をこらし、スキルを見についていくわけですが、
女子力の本質はかわりません。わたしは冒頭で媚びることだ、と言いましたが、
言葉を誤ったのかもしれません。
だが、もうわかっていただけるでしょう。女子力とは、男をふわふわと幸せな気持ちにさせる、ある力のことなのです。
女の人は、この力をその人生のごく初期に最大限に発揮し、大人の男どもを片っ端からなぎ倒します。
しかし、物心もしっかりしてくるころ、この不思議な力は影を潜めていくのです。
そして女の人は、その一生涯をかけて、自らが人生の初期には持っていた、あの不思議な力を求めて鍛錬していくというわけです。
わかっていただけたでしょうか。これが女子力です。
あなた、女子力を磨きますか? それとも「私は媚びない女」という戯言を柱に彩りのない人生を歩んでいきますか?
思い出してください。そんなあなただって、5歳のころは、すべての男どもをとりこにするすごい力を持っていたのだということを。その力で、性格によっては少数かもしれませんが、幾人かの男を、とろけるような幸せな気持ちにさせた瞬間がそこかしこに見られたわけです。女子の風物詩というものです。
もちろん、こんなふうに書くと、お前はロリコンか、とそしりを受けそうな気もしますが、
間違えないでください。成人して女子力を発揮してくれる女の人からも、ぼくは多大な幸せをもらっているわけですし、さらに言うならば、大人になってもあの5歳のころの女子力を少しも損なわず保持している女性もごくまれにいて、そのような女性は周囲にもうただならぬ幸福をふりまいていることを知っているのですから。
そのような女性はいっそ魔物と呼んでも差し支えないほどです。
どうですか、あなたよ。あなたもつべこべ言わずに女子力を磨いてみてはどうですか?
いわんや、女子力とは、磨くものではなく、思い出すものと言ってもいいのかもしれません。
あのころの純な気持ちをもって媚びることができますか。
期待しています。すべての「女子」に乾杯。
鷹の目Q&Aとは……………・・>
アルヨプロジェクトの頭脳であり,
考える塾講師・伊藤貴之がすべての質問に対して,
時にあらぬ青春の情熱をぶつけ,
時に海を恐れサーフィンに出かけられない鬱屈した思いをぶつけ,
時にカフェで見つけたあの娘への恋心をぶつけながら答えていく,
読者そっちのけの21世紀の東京に咲くかも知れぬ大輪の花の蕾みである。
質問はいつでも受け付けている。
わおぉぉーーーーん
返信削除遠吠えしてしまいました
媚びるって、えーなんかズルイ感じがしてヤダー
返信削除と一瞬思ったけど
マナちゃんのかわいさには脱帽する!!
それが女子力だとしたら
磨かないかーん、思い出さないかーん
ごくまれにいる魔物はどんな感じなのだろー