2011-09-13

Q17 本当に猿が人間へ進化したのでしょうか




Q17 質問です、本当に猿が人間へ進化したのでしょうか、私はどうもその様には思えないのですが、猿は何時まで経っても猿の様な気がします。

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A17 鷹の目困った困った伊藤鷹の答え

あなた、この質問を私に聞くのですか。
あなたは、ご自分がどんな質問を投げかけたのがご存知ないのですか。

答えましょう。

人間が猿から進化したとは思えない、とあなたは言います。

いいでしょう。いったん猿は忘れてください。

ここに1人の人間がいます。たとえばあなたです。
あなたには父母がおりますでしょう。そしてあなたは父母から産まれた、つまり系統した、ということに合意しますね。
さらに遡って、祖父祖母、さらに曽祖父、曾祖母、とどんどん祖先を遡っていけることに合意しますね?
その血統が途切れなかったからあなたがそこにいるのですよね?

そして、その血統はどこまでも遡れることに合意しますよね?
当たり前です、血統が途切れたならば、あなたはそこに存在しないのですから。
イメージしてください、結局血統はどこまで遡れるのかを。
この際、形態は気にしないでください。途中が猿であろうが、爬虫類であろうが、微生物であろうが、どうでもいいのです。ただ、血統として、個体の系統として、遡れるかだけを考えてください。

どうですか。ほぼ生物か無生物かわからないようなところまで遡れましたね。つまり、ほとんど地球上の生命の始まりにまで遡れるはずです。
遡れなったという人、ではあなたの祖先はどこかからふいに湧いて出たのですか?それとも宇宙から突如飛来したのですか?
それとも、神が創りたもうたのでしょうか。

どうですか、あなたよ。

わたしはただ1点のみを尋ねています。
あなたは、あなたの血統、個的系統を、生命の根源にまで遡ることができましたか?つまり、そのことに合意できますか?

もちろん、生命の根源とはなんぞや、という難問は控えています。が、ここでは問わないことといたしましょう。ほぼ根源に近い、つまり、まだ哺乳類とか、爬虫類とかが出現していない、恐竜さえ出現していない、太古の地球上生命にまで、血統を遡ることができたか、ということです。遡れることに合意するか、ということです。

合意しましたね。しぶしぶでも合意したとしましょう。
だとするならば、あなたよ。もはや猿から進化したかどうかなど、問題ではないのではないでしょうか。

つまり、アメーバみたいな単細胞生物から、いまの人間、あなたになるまでの間に、その途中経過で、猿を経過したのか、ゴリラを経過したのか、はたまた全く未発見の哺乳動物を経過したのか、そんなことは取るに足らないことではないですか?

なんですか?人間がアメーバから進化したとは全く考えられない?

ほんとうですか?あなたはとんでもないことを言っているのですよ。では、あなたの祖先はどこから始まり、その最初の生物はどこから地球にやってきたのでしょうか?宇宙からですか?まさか神が・・・

おわかりですね。
あなたが、人間は猿から進化したとは思えないと口走ったとき、それは、つまり、進化そのものを否定したわけであり、それは、人間が(もしくはその祖先が)突如として地球上に現れたと主張していることになるわけで、では、そんなあなたは、人間が、または祖先が、宇宙から飛来してきたことをリアルにイメージできるのでしょうか。もしくは神が人間をつくりたもうた場面をリアルに想像できるというのでしょうか。

憐れなあなたよ。実は、私もあなたの疑問に激しく共感してもいるのです。ただ、その疑問は、猿から人間への進化などという生ぬるい過程への疑問ではすまないのだということをご理解いただきたいのです。

もう一度問います、あなたよ。
あなたは、猿がアメーバから進化したことには合意できても、人間が猿から進化したことには合意できないというのですね。そして、人間がアメーバから進化したことにも合意しないというのでしょう。

あなたにとって人間は、宇宙から飛来いた宇宙人であるか、創造主がつくりたもうた造形物である、ということでよろしいのでしょうか。繰り返しくどいようですが、どうしても確認しておきたかったのです。


この問題はここで終了といたしますが、ここに、新たな最大の疑問が提示されたことにお気づきですか。
そう、もし進化を否定するのなら、宇宙飛来説か、神創造説を採用するしかなく、よしんば進化を肯定したのだとしても、こんどは、では一体最初の生命はどこから来たのか?という人類史上最大の難問ともいえる問題にぶつあたってしまうわけです。太古の地球上で自然発生したのでしょうか?それはそれで、あなたよ、だれが簡単に合意できるというのでしょうか。やっぱり、ここでも、宇宙飛来説の影が忍び寄ってくるのです。

しかし、まだこちらはイメージできますよね。人間が宇宙船に乗ってやってきたとするよりは、微生物が隕石にのって地球にやってきたとするほうが。



さて、話がこんがらがってきてしまいましたが、最後にもう一度。
人間が猿から進化したのでないとすると、神が死んだ現代では、宇宙からやってきたとしか考えられません。ではいったいどの惑星からやってきたのか、それを真剣に調べてみるときが来たのかもしれません。

なんだか昨今、UFOの目撃例が増えていると聞きます。


あなたよ、最後に哲学的一撃をさせてください。
あなたが人間が猿から進化したと思えないというとき、それは生物学的、科学的問題なのではなく、哲学的問題なのかもしれない、と示唆しておきましょう。

つまり人間は、人間のことを知ることができない何らかのブロックが働いているのではないか、ということです。思考回路の中に、です。自分自身のことがわからない、これが人間の最大の特徴でもあります。それがゆえに、他の生物の進化は合意できても、自分たち人間の進化については、最後の最後のところで合意できないのです。「わたし」は特別であるからです。

わかりましたでしょうか、これは哲学の問題です。
あなたは、哲学の最深部に手をつっこんでしまったのです。

くわばらくわばら、ぼくは、このへんで退散することといたします。

3 件のコメント:

  1. おお、最後拍手が自然に出てしてしまいました。
    鷹の目ありがとうございますた。

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  2. 楽しんでくれたら幸いですw

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  3. この質問をした人と電話をしたら,猿人(?)と旧人(?)の間には,溝があってつながっていないらしいと,2時間くらい,話してくれました。まだ考え続けているようでした。鷹の目鷹さんは,悩みを解決する気はあるんですか?

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