2011-09-07

Q13 知る人ぞ知る心理学の重鎮・吉福さんとの対談について





Q13 心理学の知られざる重鎮、吉福さんと対談されてますが、ご自分ではどうでしたか? それから周りの評判はどうでしたか? 次はどんな人と対談してみたいですか? またどんな人とは対談したくないですか?


A13 伊東鷹の目鷹の答え

あのね、最近思うことがあるんだけど、
心理学の目的って、やっぱり心を健やかにすることでしょう?



まあ、あの、社会的な展開をするなら、心理学で人間の心が通常どう反応しやすいのかを統計とってさ、
それを元に政策つくったりさ、刑務所の設計したり、マーケティングしたり、ってことでしょう?

臨床的には、やっぱり心が病んで大変な人をいかに治すかってことでしょう。
医療としてね。

でさ、まあその医療的な側面にしかおれは興味ないんだけど、
だとしてもさ、心直して、どうなるの?っていうのが最後にくるじゃん。
つまり、あっけなく死んじゃったりするじゃん、人間って。
寿命もあるし。運もあるし。
で、吉福さんの面白さってそこまで含んでることなんだよね。
「死ぬこと」もばっちりはいってる。それも含めて、心をどうするか、みたいな視野ね。

宗教も含んじゃえ、みたいなね。そんな切り分けてらんないでしょ?って当然のことを言ってると思う。
でも、そういう当然のこと言ってくれる心理学者がどれほどいるの?ってことだよね。
まあ、実はあんま知らないんだけどさ。

心理学なんてさ、最後の最後には、「おれはこう思う」以外にないと思うのね。
人間の心一般の理論なんて、できるわけないとぼくは思ってる。
つまり、完全な形で再現性なんてないんだから、ロボットじゃあるまいし。
実験なんてできないんだよね、本当の意味では。本当に切実な部分では科学じゃない。

その切実な部分を含めて何らかの理論を語りたいなら、「おれとしてはこう思ってる」としか言えないと思う。だから「おれとしては、」っていうボキャブラリーが持てない人は、つまらない。

逆にいえば、おれとしては、本当のところどう解釈してるんだろうってことを、きちんとやってくれていれば、もうご拝聴に行かせていただきたいわけ。
それがぼくの考えるいい心理学者だよね。

ちょっとわかんなくなってきたけど。

でもその吉福さんいわく、人間の大半の人は、刺激と反応みたいなレベルで日常を生きてるっていうわけよ。もうロボットみたいに。
おれもそう思うよ。死ぬほど悩んでたって、外から見たら同じパターンでぐるぐるしてるだけ、とかね。
でも、そのぐるぐるのワンパターンで、本当に死んじゃったりしてね。そういうこともあるし。

まあ、吉福さんは、自分のこと相当掘り下げたんだろうなっていうのはあるね。
絶賛じゃないんだけど。ちょっと過剰なところもあるし。
面白いのは間違いないけどね。

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伊藤鷹の目Q&Aとは…
アルヨプロジェクトの頭脳、伊藤鷹があることないこと全ての質問にとりあえず答える。
おもしろいかどうかは時の運とコンディションに大きく左右される。

3 件のコメント:

  1. 勝手に追記。

    吉福さんの話を聞いていると、どこか悲しくなるんだよね。
    すごくわくわくするし、悲しくもなる。

    身も蓋もない話を聞いて、安堵する。

    かつて吉福さんと情熱についての話をしているとき、
    深い安心感を感じている時、それが情熱を感じているときだ、みたいなこと言ってたんだけど。

    人はpassionによって生きているとも言ってたんだけど。


    心理学として、こころを「対象」にすることで、失われてしまうことがあると思ってて、そのへんのことを書こうとしたわけだkど。

    そこんところは「哲学」では失われないんだよね。
    まあ、あんまり適当なこと言えないんだけど。

    いわゆる哲学に足りないものがあるとしたら、それこそ身体とか情動の部分だよね。

    身体や情動を含んで、心理学に行くのではなく、哲学に行きたい。そんな感じかなあ。
    もっと言えばエンターテイメントに行きたい。

    まあ、何いってるかわからないと思うけど、これはコメント欄だかからいいよねw

    そうそう、ここにもあがってる吉福さんのインタビュー、読んだひとから2,3感想を聞いたんだけど、面白い特徴があって、
    面白かったと言ってくれる人がいると、「どこが面白かった?」って聞くと、だいたい、「?」ってなるんだよね。
    どこが、っていうのは言えないみたいで。

    なんかよく覚えてないけど、面白かったのだけは覚えてる、みたいな。

    そういう感想をちらほらもらって、それはなんかうれしかったね。面白いなーというか。

    まあインタビュー自体がとりとめがない内容だから、うまく頭に入らないんだと思うけど。
    じゃあ面白かった、というのは何なんだろう、とか。
    面白い、というのは何が起きているんだろう、というかね。呼んでる人間の中に。

    まあそういうことを考えたりもしながら、吉福さんは手ごわかった、というか、インタビューとしては惨敗した。
    もとから、インタビューなんて僭越なわけで、人生相談きいてもらったようなもんなんだけどね。知識量も経験も、思考の深度なにもぜんぜん違うから。叶うわけなかったわけで。

    でもインタビュー中は興奮してたと思う。あんまり記憶がないけど。決して和やかな雰囲気ではなかったからねw


    さて、次にインタビューするなら誰がいいか、というと、
    絵本作家の「五味太郎」さんですね。

    最近注目してて、トークライブとか言ってるんだけど、この人間も話がすごく面白くて、たまにちょっと悲しくなる。

    「大人問題」っていう本がすごく面白くて、そこから興味を覚えた感じ。絵本は読んだことなかったけどw

    まだぼくの中で聞きたい気持ちの蓄積が足りない感じではあるんだけどね、もう少し触れ合っていると、見えてくる気がする。

    この人の思想をざっくりと言うと、こどもは本来そのままでいい、余計な教育しなくていい、むしろ大人のほうが問題で、大人が問題抱えているからこどもに余計なことをしちゃうんだ、っってことだよね。
    こどもの本来のいい感じを壊さずに、見守るように育てることはできないのか、っていう問題意識なんだと思う。

    まあぼくが興味あるのは子育てじゃないんだけどね。
    ぼくはあくまでぼくにしか興味がないものですから。

    まあでも、自分で考えて自分で立ってる数少ない大人のひとりってことかな。五味太郎さんは。際立ってるというかね。水際立ってるというか。


    あとは、椎名誠さんだね。
    悲しそうな目をしていたからね。なんつて。

    椎名誠さんが書く女の話が好きなんだよね。
    「菜の花物語」っていう本が好き。
    女のなにげないとこよく見てるんだなって。

    なにげないところが人生の実態なのかもしれないよね。
    普段話題にのぼらないなにげないところ。
    そういうものの集めたら、もうひとつの人生ができるのでは、っていつも思う。
    それを人生のB面と呼んでるんだけど。

    何したかにしたのA面とは全くちがう顔がそこにあるというか。

    椎名さんはそんなB面をうまく書くよな〜って。ステキに。
    いわばB面作家だね。
    だから少し悲しくなっちゃう。読むとね。

    まあ、そんな感じかな。
    えらい長いコメントだな、これ。

    鷹でした。

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  2. 追記のコメントが面白かったです。

    絵本作家で言えば、かこさとし、もおススメです。

    聞きたかった質問は本日ぶらぶらしながら聞いてしまったので、後日思いついたら、にします。

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